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WORKSHOP

【講師紹介】身体と心のつながり。いま、伝えたいこと

Instructor Interview – 千葉 由美子

およそ10年前、ステージ4のガンを克服した千葉先生。きっかけとなったヨガと出会い、インストラクターとなり、旭市にスタジオ「studio free-pg」を開設しました。conoyubiでは「身体とココロを整えるヨガ」を担当していただいています。決意の日から変わらない想い、お聞きしました。


身体と心のつながり

ガンを克服してからの10年間、さまざまな学問を学んだことで、身体と心の密接な繋がりを知ることができました。骨格、内臓、血流、細胞、ホルモンなど、すべて繋がっていて、認知や子供の引きこもりにまで影響を与えています。そしてヨガの哲学でもある「心を解放する」ことで、物事の捉え方を変えることができました。

怒るときには怒る、楽しい時は楽しむ。喜怒哀楽をしっかり表現することが自然です。でも、怒ることを我慢する、言いたいことを言わない、笑うことでさえ人目を気にする、そんな風に心を自由に動かしてあげないと、身体も心も不健康になります。

だからいま、サプリやお医者さんがたくさんいるのに不健康な人がとても多い。それは心を動かしていないこともあるけれども、人間が本来持つ身体の使い方をしていないことも原因のひとつ。ヨガを追求することは、人の本来の姿、素の自分に帰ることにあります。素の自分というのは、自分らしさです。いまの時代、みなさん自分らしさを求めています。だけど何が正解かわからない。でも自分らしさがわかったときに人は、笑顔が増えるんです。そういうことを引き出してあげたいと、10年前に旭市にヨガスタジオをオープンしました。

心の健康と自分を知ること

人間の本質は思った以上にシンプルです。ヨガを追求していくと、人の目や外見を気にすること、肩書き、身の丈以上の欲求などが、心の根底から取れるようになります。生きることが楽になります。

108個ある人間の煩悩の根底にあるのは「恐怖」と、ヨガではいわれています。人は恐れによって嫉妬や愚痴、怒りなど、全ての煩悩が引き起こされます。失う怖さ、自分を卑下したくないという怖さ、忘れたいこと、恐いから向き合わないこと。この自分の内面と向き合うことがヨガなんです。とても辛いことですが、自分の煩悩や愚かさ、恐れに触れて、しっかりと自分を理解し、それらを解消したときに、すべてのものに対して感謝ができる。しがらみやトラウマな過去にまで、感謝ができるようになります。

それは自分を知ることにつながります。素の自分に戻ろうとする過程では、自分がとても未熟だったことに気が付きます。そうすると、心に謙虚さが生まれます。心を俯瞰して見ることで、本来の自分の姿が心の奥でわかります。すると、全ての人はひとりひとり違うということがわかります。人がいないと生きていけないということに気が付きます。だから、人に入っていけるようになります。人を遠ざけるのではなく、支えあう。そこにありがとうという感謝が生まれます。

ヨガの健康の概念は感謝と祈りにあります。ありがとうと心から伝えるときは穏やかになりませんか。それは心の根底に満足感、充足感があるからです。あの人の言葉で救われた、心からありがとうと伝えるとき、すごく温かいものが心に流れているはずです。それをヨガでは「心の健康」と言っています。心には満足感と安定感が必要です。それは精神的に満たされた感覚。満たされた感覚は、与えられるものではなく、自分の内側にあるものなんです。だから豊かで満たされた心を保つためにも、自分を見つめることが必要なんです。

片腕が無くなっても心は豊かにいたい

人のことを褒められるような豊かな心は、きっとみんなが持ちたいはず。でもなにが豊かかわからない、持った人にしかわからない。ヨガはその豊かな心に少しづつ近づいていけるひとつのきっかけ、手段ということでしょうか。ヨガだけでなく、例えば映画や旅行だったり、庭いじりかもしれない。心が切り替わるきっかけは人それぞれだけど、ヨガはそこに動きが入ります。ヨガを通して「自分を気にする時間」を作ることができます。しっかりと気にする時間。外見ではなくて自分の中身を見つめる時間です。

たとえ片腕がなくなっても心は豊かでいたいと思っています。健康というのは、すべての身体機能を一生使えるようにすることではありません。素の自分をありのまま好きになること。それを受け入れて自分を生きること。それがヨガでいう健康の概念であれば、片腕がなくなろうが足が使えなくなろうが病気になろうが、すべてに感謝して人のことを祈れる自分でありたい。そうなることがわたしの目標です。何かがなくなることで羨んだり、諦めたり、ひるんだりしない。心が雑になることは一生経験したくない(過去にしているから)。そういうこともクラスではお伝えしています。でもなかなか、病気をしてみないと伝わらないんですよね、こういうことは。笑

決意の日から変わらない想い

いまはご依頼いただいたお仕事や、目の前の方にヨガを届けることがわたしの使命です。元気になってもらいたいというよりも、とにかくヨガを知ってもらいたいという気持ちです。将来的にはヨガに関わった方々の心が満たされて、笑顔が増えて、自然と感謝の輪が広がって、社会がしなやかに動き出す。教えあったり、助けあったり、共感したりして仲良くなる。年齢とか男女とか関係なく、人と居たくなる。そんな平和で仲良しな世の中をつくるお手伝いができればいいなと思っています。

conoyubiのクラスでは、たとえ参加者さんがひとりでも開催すると思います。わたしが伝えることを必要な方がいたら、ただそこにいって助けたい。これはヨガを広めようと決意した日から変わっていません。わたしはヨガに命を救われました。わたしが助かったように、わたしが誰かを助けられるかもしれない。そんな想いで日々、活動をしています。

Profile
千葉 由美子

ヨガインストラクター。1967年生まれ。子育てや仕事、家事に追われていた頃、身体と心に大病を重ねていましたが、2013年にヨガと出会い、ヨガ哲学はじめ、呼吸法、解剖学、生理学、病理学、生理学、心理学を学び、体と心の密接な繋がりを知り健康を取り戻しました。2014年5月、旭市にて「studio free-pg」開業。これまで、各地イベントやワークショップ、出張レッスンなどを含めてのべ3万人以上の人にヨガを提供。現在も全世代がよりラクに暮らせる心づくり、身体づくりの方法を伝え続ける日々を送っています。

・旭市ヨガスタジオ studio free-pg
https://free-pg.com/

※主なクラス
ハタヨガ全般(体幹・柔軟・姿勢改善・正しい体の使い方・バランス)リストラティブヨガ(脳を休める)マインドフルネス(瞑想)

*ご予約時、定員に達している場合は選択できません。

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