2023.02.08
【講師紹介】赤ちゃんと触れ合う場、ママとの交流の場を
Instructor Interview – 浅野 好子
conoyubiワークショップでは「ベビーヨガ&ママヨガ」そして4月から始まる「骨盤底筋トレーニング」のご担当をされている浅野好子さん。ご自身の椎間板ヘルニアの症状改善を経て整体と出会い、銚子市にご自身の整体サロンを開業。多くの妊婦さんや産後ママのケアをされながら、赤ちゃんと触れ合う場、ママとの交流の場をつくられています。「ベビーヨガ&ママヨガ」「骨盤底筋トレーニング」とその効果とは。いままでとこれからのお話、お伺いしました。
ベビーヨガ&ママヨガとその効果
conoyubiでは月2回、ベビーヨガ&ママヨガのクラスを担当しています。首がすわった赤ちゃんから、歩き始める前までの赤ちゃんを対象としたクラスです。クラスではベビーヨガマッサージ、ベビーヨガ、ベビーヨガ&ママヨガ、ママヨガを順番に行っていきます。みなさんに楽しんでいただけるように、参加される赤ちゃんの月齢や、当日の赤ちゃんの様子によって内容や流れを調整しています。
ベビーヨガマッサージは、オイルを使わずお洋服の上から行うベビーマッサージです。ベビーのウォーミングアップになり、ベビーヨガの前に取り入れることでベビーヨガの効果を高めます。ベビーヨガでは、赤ちゃんはママに手伝ってもらってポーズをとります。ベビー&ママヨガは、ママと赤ちゃんがペアになって行うヨガです。ママは赤ちゃんとアイコンタクトをとり、話しかけたりお歌を歌ったりしながら楽しく触れあっていきます。
ベビーヨガを通して楽しみながら赤ちゃんに刺激を与えることは、赤ちゃんの心身の発達や愛着形成に効果的で、コミュニケーション力も高まります。赤ちゃんの脳や神経機能の向上、バランス感覚の向上、便秘解消効果、ぐずりや夜泣きの軽減にもつながります。
産後のママにとっては、無理のない動きで体を動かし、妊娠や出産で生じた体の歪みを整えボディメイクにもつながります。ヨガのポーズでコリをほぐし、インナーマッスルを鍛えて、腰痛や肩こりの軽減、育児ストレスの緩和や赤ちゃんとのつながりを深めることに役立ちます。産後ケアすべき骨盤底筋群の強化や骨盤調整ポーズを多く取り入れています。
赤ちゃんとママの楽しみを意識すること
「ママ同士がつながる場所」「楽しく親子の絆を深める時間」を作りたい、「赤ちゃんが笑顔になる」「赤ちゃんが楽しんでくれる」「ママが楽しんでくれる」そんなクラスにしたいと思っています。そして身体を動かすことで身体的にも、精神的にもリフレッシュしてほしいと思っています。とにかく赤ちゃんとママにいかに楽しんでもらうか、それを意識しています。
赤ちゃんとママが見つめあって喜んでいる姿を見ると、最高に嬉しくなります。講師としてクラスを進行しながらも、いつもそんな喜びを味わっています。
整体で治った腰椎椎間板ヘルニア
もっと多くの妊婦さんや産後ママのケアを
出身は銚子です。助産師になると決めたのは高校生の時。助産師になることをめざして千葉の看護学校に入学し、その後横浜の助産師学校に進学し、卒業後は虎の門病院で勤務しました。2年間の勤務を経て、英語の学習のためカナダに渡り3カ月を過ごしました。1989年から28年間助産師として旭中央病院に勤務し、2017年に自身のマタニティ整体サロン「はっぴーmom」を銚子にオープンしました。
旭中央病院で勤務していた2004年、腰椎椎間板ヘルニアになってしまい、そのひどい痛みで日常生活にも仕事にも大きな支障が出てしまいました。色々な治療施設に通いましたが思うように改善せず、最終的に手術以外の方法はないと言われました。
手術を受ける決心がつかずにいるとき、友人が紹介してくれた整体院に藁にもすがる思いで受診。2~3回通った頃から辛い症状が少し変化しているのを感じました。よし、これに賭けようとその整体院に約1年通いました。そうすると上半身が前傾したうえに「く」の字に曲がっていた姿勢が元に戻り、今でもヘルニアの再発はありません。そんな経験から「整体」に惹かれました。
妊娠中の腰痛や恥骨痛、当時は妊娠しているから仕方ないと言われることが多かったように思います。その痛みを少しでも楽にする方法を見つけたくて整体を勉強し始めました。勉強で得た知識は、入院中の妊婦さんや外来通院している妊婦さん、出産後の褥婦さんのケアに活かしていきました。旭中央病院に来てくださっている妊産褥婦さんだけでなく、もっと多くの妊婦さんや産後のママのケアをしたいと思い、マタニティ整体サロンを銚子に開業しました。
赤ちゃんと触れ合う場、ママとの交流の場を
ベビーヨガ&ママヨガを取り入れたのは2021年です。コロナ禍の厳しいころ、サロンに通われていたママの一言がきっかけでした。「ほかのママと触れ合う場所がない。自分の赤ちゃん以外、見たことがない。他の人と触れ合う場所が欲しい」そんな言葉をきっかけに出会ったのがJAHA協会のベビーヨガ&ママヨガでした。「赤ちゃんとママをつなげるヨガ、赤ちゃんと楽しむヨガ」ということに惹かれて講座を受け、インストラクターになりました。
サロンには「赤ちゃんとどう触れ合っていいかわからない」というママも訪れます。「いまの月齢だったらどう接したらいいですか?」と聞かれることもあります。ママが自然に赤ちゃんと触れ合える場、ママ同士の交流の場をつくることがママや赤ちゃんの役にも立つかもしれない、ベビーヨガ&ママヨガはそんな気持ちで始めました。ベビーヨガ&ママヨガは、conoyubiのほか銚子市民センターでも行っています。ママと赤ちゃんが笑顔でいられるように、これからもずっと、ママたちの悩みに寄り添っていきたいと思っています。
何歳からでも強化できる骨盤底筋
年齢を重ねても女性がイキイキと過ごせるお手伝いを
最近は出産経験がなく、肥満でもない20代の女性にも骨盤底筋の衰えによる尿もれが起きてきていると言います。尿もれの中で最も多い「腹圧性尿失禁」は40代くらいから確実に増えはじめ、40代以上の女性の3人に1人、60代以上の女性の4人に3人が経験していると言います。中高年になると頻尿も増えてきて、尿もれと頻尿を併発する人も少なくありません。
排尿の失敗は精神的なダメージが強く、自尊心が大きく傷つけられます。そして、トイレを気にして外出や人に合うのがおっくうになり、日常生活の質を低下させてしまう結果になったり、うつ状態になる人もいます。尿トラブルに悩んでいることを家族や友人にも恥ずかしくてなかなか打ち明けられず、病院に行くのもためらわれ、ひそかに尿パッドを使い耐えている人も少なくありません。「まさか、私が‥」と否定したい気持ちが、いつしか「もう、年だから仕方がない」とあきらめの心境に変わってしまう人も多いようです。
尿トラブルの大半は骨盤底筋のおとろえによって起こります。骨盤底筋が衰えてしまう要因は加齢や運動不足、妊娠・出産、閉経に伴う女性ホルモン(エストロゲン)の減少があります。
尿もれのほかにも骨盤底筋の衰えが関係している疾患に「骨盤臓器脱」があります。高齢社会の今、骨盤臓器脱の症状がある方は増加傾向にあり、アメリカのデータによれば50歳以上の閉経後の人の40%に骨盤臓器脱の症状があるそうです。これらの症状を改善するには、おとろえた骨盤底筋を鍛えるための運動が不可欠です。骨盤底筋は、ほかの筋肉と同様に、何歳からでも強化することが出来ます。
歳を重ねて骨盤底筋が衰えてトラブルが出てきてしまう前に、いま症状がなくても将来の健康のために今のうちから骨盤底筋を鍛えておくことが必要だということをたくさんの女性に伝えていきたい。そして、症状がある方はそれが改善できるようにお手伝いしていきたいと思っています。
Profile
浅野好子
助産師になり35年になります。 30年間の病院勤務の後、2017年に銚子市内に「はっぴーmom」を開業しました。妊婦さんと産後のママの整体、骨盤ケア、母乳・育児相談のサロンです。妊婦さんや産後のママの悩みや不安を軽くできるよう、笑顔が増やせるような活動しています。
・はっぴーmon
https://maternityseitai.net/choshi/
*ご予約時、定員に達している場合は選択できません。